最近はスマートフォンで、誰とでもつながれる時代になりました。仕事の相談も、仲間との連絡も、オンラインで完結することが可能です。一方で、「仲間と腹を抱えて笑った夜」や「また集まりたい」と思える時間は、画面越しではなかなか生まれません。
熱海・来宮にあるほり多旅館は、昭和55年の創業以来、芸者からコンパニオン宴会へと形を変えながら、「人と人が本音で向き合い、心から楽しめる時間」を提供し続けてきた旅館です。近年では、団体旅行だけでなく、20〜30代の若いお客様が仲間と訪れるケースも増えているといいます。
今回は三代目・堀田健一社長に、ほり多旅館が歩んできた歴史と、時代が変わっても受け継がれる「宴会文化」の価値について伺いました。

芸者文化とともに歩んできた、ほり多旅館の歴史
熱海といえば温泉街のイメージを持つ方が多いかもしれません。しかし、昭和の熱海は「色街」として全国から多くの人が訪れ、芸者や旅館が街全体を盛り上げていました。
ほり多旅館も、そんな熱海の歴史とともに歩んできた宿の1つです。
客室5部屋から始まった、小さな旅館
――まず、ほり多旅館の歴史について教えてください。
堀田社長:ほり多旅館が創業したのは昭和55年(1980年)です。創業当時は今のような規模ではなく、客室も5部屋ほどの小さな旅館でした。宴会場もなく、本当に家族で切り盛りする小さな宿からのスタートだったそうです。その後、お客様が少しずつ増えたことをきっかけに宴会場を増築し、団体のお客様を受け入れられるようになりました。
当時の熱海は、企業の社員旅行や慰安旅行が盛んな時代です。街全体に活気があり、宴会文化が今よりもずっと身近なものでした。こうした時代の流れとともに、ほり多旅館も少しずつ形を変えながら歩んできました。
三代にわたって受け継がれてきた「お客様満足度ファースト」の姿勢
――長く旅館を続ける中で、代々受け継がれてきたものはありますか。
堀田社長:一番大きいのは、「目の前のお客様に喜んでもらう」という考え方ですね。
建物やサービスは時代に合わせて変わってきましたが、お客様と笑顔で向き合う姿勢だけは、祖母の代からずっと変わっていません。
私自身も、小さい頃から旅館の仕事を見て育ちました。お客様との距離が近い仕事だからこそ、「また来たい」と思っていただけるような接し方や、おもてなしの積み重ねが大切なんだと教わってきました。設備を新しくすることも大事ですが、それ以上に「人のぬくもりが旅館をつくる」という思いは、今でも変わりません。

「俺たちは裏方なんだ」川岸会長から受け継いだ、おもてなしの哲学
ほり多旅館の現在の宴会スタイルを語るうえで欠かせない存在が、「離れの宿ほのか」の川岸会長との出会いです。堀田社長は、「宴会を成功させるための考え方や、お客様との向き合い方は、川岸会長から学んだことが多い」と話します。
一番印象に残っている教え
――川岸会長から学んだことで、一番印象に残っていることは何ですか。
堀田社長:一番覚えているのは、「俺たちは裏方なんだ。」という姿勢ですね。特に、「俺たちがいくらかつらを被って現場に立っても、1つの指名や延長もとれないだろう」という言葉は印象的でした。
旅館やスタッフが主役になるんじゃない。主役は、来てくださるお客様です。だから、自分たちが目立とうとするんじゃなく、お客様が気持ちよく過ごせるように裏から支えることが大事なんだと、いつも教えられてきました。その考え方は、今でも私自身の仕事の基準になっています。
女の子が輝ける環境をつくることが、宴会の満足度につながる
――宴会づくりについても、学んだことはありますか。
堀田社長:会長は、いつも「まずは女の子を大切にしろ」といいます。コンパニオンは、ただお酒を注ぐ存在ではありません。お客様が心から楽しめる空間を一緒につくる、大切なパートナーです。だからこそ、まずは働く女の子たちが笑顔でいられる環境をつくることを、何より大切にしています。
コンパニオンが気持ちよく働ける環境じゃなければ、お客様にも最高のサービスは届けられません。だからこそ、「最近元気がないな」「髪型変えたね」そんな小さな変化にも気付いて声を掛けるんです。
女の子が笑顔で宴会に入れる状態をつくること。それが結果的に、お客様の満足度にもつながる。会長は、そのことをずっと実践してきました。

「褒めること」を惜しまない人
――会長と接する中で、人柄を感じた出来事はありますか。
堀田社長:会長は、人を本当によく見ています。そして、良かったことがあれば、その場ですぐ褒めるんです。
「今日の接客よかったよ。」「今の気遣い、すごく良かった。」そんな一言があるだけで、女の子たちの表情が変わるんですよね。
叱るよりも、まず良いところを認める。そうやって人を育ててきた姿を、私はずっと見てきました。
遊びを知っているからこそ、「遊び切る価値」を知っている
――川岸会長に対して、特に感じることはありますか。
堀田社長:会長は、よく「中途半端が一番もったいない。」といいます。せっかく仲間と集まるなら、思い切り遊んで帰ってほしい。その夜が、何年経っても思い出になるような時間になればいい。そういう考え方なんです。
私自身も、その考え方にはすごく共感しています。ただ、お金を使うことが目的ではなく、「生きたお金の使い方」知ってほしいということ。それが、会長から教わった一番大きなことかもしれません。
なぜ今、若い経営者が「ほり多旅館」を選ぶのか
社員旅行や大人数での宴会が当たり前だった時代から、企業を取り巻く環境は大きく変わりました。しかし近年、ほり多旅館では新たな変化も起きています。それが、20〜30代の若い世代の利用が増えていることです。

団体旅行の時代から、少人数で楽しむ時代へ
――最近のお客様には、どのような変化がありますか。
堀田社長:昔は20人、30人という団体宴会がほとんどでした。社員旅行や慰安旅行が中心で、「会社の行事」として宴会をするケースが多かったですね。
しかし、今は違います。4〜8人くらいの少人数で来られるお客様が増えました。会社全体ではなく、経営者仲間や役員同士、気心の知れた友人同士で利用されるケースが多いですね。特にコロナ禍以降は、その傾向を強く感じています。
「遊び方が分からない」という若い世代も増えている
――若いお客様ならではの特徴はありますか。
堀田社長:昔は、宴会がもっと身近でした。会社の先輩に連れて行ってもらうなど、遊び方を自然と覚える機会があったんです。
でも今の20〜30代は、そういう経験が少ないので、「どう楽しめばいいのか分からない」という方も少なくありません。だからこそ、私たちは無理に盛り上げることはしません。コンパニオンが自然に会話へ入り、一緒にゲームを楽しみながら、場にいる皆さんが打ち解けられる空気をつくっていきます。お酒を注ぐだけではなく、宴会全体を楽しい時間にすることも、コンパニオンの大切な役割だと思っています。
「コンパニオン宴会は初めてだったけど、他の夜遊びと比べて安心して楽しめた。」
そんな感想をいただくことも少なくありません。最初は緊張していた方でも、帰る頃には笑顔になっていることが多いですね。
当館では、チェックイン時に宴会内容や手配内容、ご利用料金をスタッフが一つひとつご説明し、お客様にご確認いただいております。内容や料金を事前に明確にすることで、「聞いていた内容と違う」「追加料金が発生した」といったトラブルを未然に防ぎ、安心してご利用いただけます。
また、若い世代のお客様にも便利にご利用いただけるよう、クレジットカードやQRコード決済にも対応しております。明朗会計を徹底し、安心して宴会をお楽しみいただける環境をご提供しています。
チャットでは埋められないものがある
――デジタル化が進む今だからこそ、宴会の価値を感じる場面はありますか。
堀田社長:今は、チャットやオンラインで何でもやり取りできる時代です。仕事も連絡も画面の中で完結できます。しかし便利になった反面、人と本気で笑い合ったり、同じ時間を共有したりする機会は、昔より減ったようにも感じます。
だから私は、「チャットでは満たされない幸福感がある」と思うんです。同じ部屋で笑って、お酒を飲んで、くだらない話で盛り上がる。そういう時間だからこそ、人との距離は縮まります。宴会には、画面越しでは得られない一体感があると思っています。

宴会もライブ。一緒に体験するから記憶に残る
――若い経営者の方に、一番伝えたいことは何でしょうか。
堀田社長:アーティストが行うライブって、その場にいる人たち全員で空気をつくりますよね。宴会も同じです。誰か一人が楽しむのではなく、その場のみんなで笑って、盛り上がって、一体感を味わう。だからこそ,
20~30年後になっても、「あの夜、本当に楽しかったよな」と話題になります。
そういう思い出が、人と人とのつながりを深くしてくれるんだと思います。私たちは、そんな一夜を提供できる旅館でありたいですね。
「遊び」も経営者にとって必要な投資
――経営者のお客様も多いそうですが、皆さんどのような目的で利用されていますか。
堀田社長:経営者の方って、本当に時間の使い方上手なんですよ。だから私は、「遊ぶことも仕事のうち」だと思っています。仲間と集まって笑って、お酒を飲んで、いろいろな話をして、また明日から頑張ろうと思える。そういう時間って、経営者には必要なんです。
もちろん、会社の懇親会や慰労会として利用される方も多く、インボイス対応の領収書もきちんと発行できますので、そうした点も安心して利用していただけます。
でも、一番伝えたいのは、「生きたお金の使い方をしてほしい」ということなんです。
――――経営者にとって、仲間と遊ぶ時間にはどのような意味があると思いますか。
堀田社長:私は、遊ぶことも投資だと思っています。仲間と笑って、リフレッシュして、また仕事を頑張る。そういう時間があるから、良い仕事ができると考えています。
だから、中途半端に遊ぶくらいなら、思い切り楽しんで帰ってほしいです。その夜が伝説になるなら、それは価値あるお金の使い方だと思っています。
経営者同士だからこそ生まれる時間
――経営者の方は、どのような利用が多いのでしょうか。
堀田社長:最近は、経営者同士で来られる方が本当に増えました。同じ業界の仲間だったり、異業種の経営者同士だったり、お世話になっている税理士さんや弁護士さんを交えて来られることもあります。会社の仲間というより、「普段から付き合いのある経営者同士」で集まるケースが多いようです。
経営者の方は、1秒たりとも無駄にしません。宴会が始まるとすぐに、館内は笑い声に包まれどんちゃん騒ぎになります。
会社では立場がありますが、ここではそういうものを少し横に置いて、人と人として楽しんでいただけたらうれしいですね。

ゴルフと温泉、宴会を楽しむ1泊2日の過ごし方
――ほり多旅館ならではの宴会スタイルについて教えてください。
堀田社長:昔のように30人、40人の団体宴会だけではありません。最近は4〜8人くらいの仲間同士で利用されることが本当に増えています。人数が少ないからこそ、一人ひとりとゆっくり会話ができます。最初は仕事の話をしていても、気付けば昔話や趣味の話で盛り上がっていることも多いですね。
宴会というより、「仲間と本気で語り合う夜」という感じでしょうか。そこへ自然にコンパニオンが加わることで、会話が広がったり、場がさらに和んだりすることもあります。主役はあくまでお客様ですが、その時間をより楽しいものにするお手伝いができればと思っています。
ゴルフを楽しみ、そのまま宴会へ
――最近はどのような利用が人気ですか。
堀田社長:最近は、熱海近郊でゴルフを楽しみ、夕方に旅館へチェックイン。温泉に入って汗を流したあと、宴会でゆっくり語り合うといった1泊2日の過ごし方をされる方が増えています。
熱海はアクセスも良いので、翌日は観光を楽しんで帰る方もいれば、2日目にゴルフを楽しむ方もいます。
短い時間でも、「来てよかった」と思っていただける旅にしたいですね。

見栄えより「うまいものを腹いっぱい」ほり多旅館が大切にする料理
宴会を楽しみに訪れるお客様にとって、料理も旅館選びの大切な要素です。ほり多旅館では、華やかな演出よりも、「また食べたい」と思っていただける料理を提供することを大切にしています。

豪華に見せるより、本当においしいものを出したい
――料理で特に大切にしていることは何ですか。
堀田社長:一番は、「おいしかった」と言って帰っていただくことですね。最近はSNS映えする料理も増えていますが、私たちは見た目だけを追いかけたいとは思っていません。
せっかく熱海まで来ていただくのであれば、本当においしいものを、しっかり食べていただきたい。そのほうが、お客様の満足度につながると思っています。
料理は、「お酒のおつまみ」ではなく「宴会の思い出の1つ」だと思っています。
だから量もケチりません。せっかく来ていただいたなら、「腹いっぱい食べたな」
と感じてもらいたいです。
地元の食材を活かした料理でおもてなし
――こだわっている食材はありますか。
堀田社長:熱海に来たからこそ味わえるものを楽しんでいただきたいですね。例えば、熱海の魚市場で水揚げされた旬の海鮮をご用意しています。お米には、お客様からも好評をいただいている「つや姫」を使用しています。
派手さはないかもしれませんが、「料理がおいしかったから、また来たい」と思っていただけることが一番うれしいですね。
肩ひじ張らず「おかえり」と迎えられる宿でありたい
――料理や宴会以外で、大切にしていることはありますか。
堀田社長:玄関を入った瞬間に「おかえり」と言われるような安心感。スタッフにも気軽に話しかけられて、気付けばリラックスしているような宿でありたいと思っています。
初めて来た方でも、帰る頃には「また来ます」と言っていただける。それが最高の誉め言葉です。

「今日は全部忘れて楽しもう」ほり多旅館が提供したい宴会とは
ほり多旅館が提供しているのは、料理や温泉だけではありません。仕事や肩書きを忘れ、仲間と本音で笑い合える時間そのものが、この旅館の価値だと堀田社長は話します。
役職を忘れて、本音で笑い合える場所にしたい
――宴会では、どのような時間を過ごしてほしいと考えていますか。
堀田社長:会社では社長だったり、上司だったり、いろいろな立場がありますよね。
でも旅館に来たときくらいは、その肩書きを忘れて楽しんでほしいんです。
仕事の話だけじゃなく、くだらない話で笑ったり、昔話をしたり。そういう時間があるからこそ、また明日から頑張ろうと思えるんじゃないでしょうか。
体力も、笑う力も。すべてを使い切る夜
――印象に残っているお客様の言葉はありますか。
堀田社長:宴会の翌朝、「やり切った!」と言って笑いながら帰られる方がいるんです。お金だけじゃなく、体力も、笑う力も、全部出し切ったという意味ですね。
そういう姿を見ると、「楽しんでいただけたんだな」と感じます。思い切り遊んで、思い切り笑って、また稼ごう!そんな時間を提供できるのが、旅館の役割だと思っています。


熱海の宴会文化を、次の世代へ
宴会のスタイルは時代とともに変わりました。それでも、人と人が顔を合わせ、笑い合う時間の価値は変わりません。堀田社長は、これからも熱海の宴会文化を若者世代へつないでいきたいと考えています。
海外のお客様にも、日本ならではの宴会文化を伝えたい
――今後、取り組んでいきたいことはありますか。
堀田社長:最近は海外からのお客様も増えています。温泉だけではなく、日本ならではの宴会文化そのものを体験していただけたら面白いと思っています。
海外のお客様にも楽しんでいただけるよう、翻訳アプリやAIを駆使するなど、新しい宴会にもチャレンジもしてます。文化は、続けていかなければなくなってしまいます。だからこそ、時代に合わせながら残していきたいですね。
「実家」のような旅館でありたい
――最後に、これからも大切にしていきたいことを教えてください。
堀田社長:私が目指しているのは、「気軽に帰ってこられる実家のような旅館」です。
「またあそこへ行きたい。」「仲間を連れて行きたい。」そう思っていただける場所であり続けたいですね。
便利な時代だからこそ、人と人が直接向き合う時間は、これからもっと価値を持つと思っています。その時間をつくるお手伝いができることが、私たちにとって一番の喜びです。
仕事をしていると、皆さん本当に忙しいじゃないですか。だから年に一回でもいいので、「今年もほり多へ行こう」と言って仲間が集まる場所になれたらいいですね。気を遣わず帰ってこられる。そんな旅館でありたいです。
どんなときでも、この宿での思い出が人生の糧となれば幸いです。人生は1度きりなので、悔いの残らないように謳歌していきましょう。最後までお読みいただき、ありがとうございました。熱海でお会いできる事を心より楽しみにしています。

まとめ
温泉や料理はもちろん、コンパニオンと過ごす賑やかな宴会も、ほり多旅館ならではの魅力です。自然と会話が広がり、肩書きを忘れて仲間と笑い合う時間が、一夜限りでは終わらない思い出になります。
ほり多旅館が45年間守り続けてきたのは、豪華さではなく、「また来年もここで集まりたい」と思える一夜です。
「久しぶりに仲間とゆっくり語りたい」
「仕事を忘れて思い切り笑いたい」
「温泉とコンパニオン宴会を一緒に楽しみたい」
そんな夜を過ごしたい方は、熱海・ほり多旅館を訪れてみてはいかがでしょうか。
こんな方におすすめ
・経営者仲間との懇親旅行
・役員旅行・幹部旅行
・ゴルフコンペ後の宿泊
・少人数でゆっくり語りたい
・コンパニオン宴会を体験してみたい
・社員旅行・慰労会
・熱海で温泉と宴会を楽しみたい
法人利用にも対応しており、ご利用内容に応じた領収書の発行も可能です。
会社の懇親会や慰労会などでも、多くのお客様にご利用いただいています。

