熱海・離れの宿ほのか川岸会長インタビュー|大人のためのコンパニオン宴会専門宿

熱海・離れの宿ほのか 川岸会長インタビュー
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熱海温泉 離れの宿ほのか 入口

温泉地・熱海。その中心から少し離れた場所に、“本気で楽しむ大人のための宿”があります。それが「離れの宿ほのか」です。一般的な温泉宿とは一線を画す「コンパニオン宴会専門」という明確なコンセプト。完全離れ形式によるプライベート空間。周囲を気にせず、仲間と心から笑える時間。この唯一無二の宿をつくり上げたのが、川岸会長です。

「男の竜宮城」をつくった男――川岸会長の原点

――川岸会長が、宿を始めるまでの歩みを教えてください。

私がこの宿を始めたきっかけは、約26年前です。知人から「コンパニオンを入れてほしい」と声をかけられたことでした。6〜7人で始め、その後経営が行き詰まった施設を引き継ぎ、旅館業に携わるようになりました。

最初は箱根でスタートし、競売物件を取得しました。その資金をもとに次の展開を考え、約22年前に現在の熱海の物件と出会いました。老朽化した元料亭旅館でしたが、私はそこに可能性を感じました。

本館から始め、満室が続いたため隣棟を取得して離れを増設しました。建物には3億円以上を投じ、空間づくりに徹底してこだわってきました。私の原点は「遊びを知っている男」であることです。銀座での経験から、お客様が喜ぶ瞬間も冷める瞬間も分かる。だからこそ、自分が本当に楽しめる場所をつくろうと思いました。

――なぜ「コンパニオン宴会専門」という形を選ばれたのですか?

当初は一般のお客様も受け入れていましたが、宴会客と家族連れが同じ空間にいると、どうしても気を遣う場面が生まれました。お互いにとって良くないと感じ、宴会専門へと舵を切りました。

また、通常の温泉旅館の料金体系では利益が出にくい現実もありました。平日2万円台では原価を差し引けばほとんど残りません。長く続けるには客単価を上げるしかないと判断しました。

延長文化を取り入れ、「不完全燃焼で終わらせない」宴会にすることで収益構造を変えました。遊ぶなら腹をくくって遊ぶ。その場をつくりたかったのです。

私は真心のもてなしを大切にし、女性の接客や所作まで徹底しています。目指しているのは“昭和の大人の遊び”です。全部見せず、想像させる美学と、現実に戻さない空間づくりが私のやり方です。

――熱海という地を選んだ理由は何でしょうか?

正直に言えば、最初から「熱海でやろう」と決めていたわけではありません。物件との出会いがすべてです。箱根のあと、偶然出会ったのが熱海の現在地でした。

当時の建物はかなり傷んでいましたが、立地も良く、温泉地としての歴史もあるため、ここなら勝負できると思いました。

熱海は昔から団体旅行や宴会文化が根付いていた土地です。ただ、時代の流れとともに団体文化は衰退してきました。だからこそ私は、少人数でも高単価で、満足度の高い宴会文化を再構築したいと考えました。

もちろん、迷った時期もありましたが、最終的には「昭和にこだわる」「高級に徹する」という今の形に戻りました。熱海という温泉地で、男の竜宮城をつくる。それが私の選んだ道です。

熱海温泉 離れの宿ほのか 玄関

現実に戻さないための「離れ」という選択

――なぜ“離れ”という形にこだわったのでしょうか?

一般的な旅館では、宴会場へ向かう途中で蛍光灯の光や他の宿泊客とのすれ違いなどがあり、ふと現実に引き戻される瞬間があります。私はそれが嫌でした。

離れにすることで他のお客様と交わらず、移動も館内で完結します。一歩入れば最後まで世界観が崩れないのがこだわりです。そのため、蛍光灯を使わず、時計も置きません。

宴会は非日常の体験です。「男の竜宮城」と言われますが、まさにその感覚といえます。現実と切り離された空間で思いきり遊べる。その装置が離れです。

また、一般客との棲み分けも理由の1つです。宴会が盛り上がるほど家族連れに気を遣う場面が生まれます。完全に分けることで、音や視線を気にせず楽しめる環境を整えました。

私は「盛り上げる」よりも「冷めさせない」ことを重視しています。そのために3億円以上を投じ、空間に徹底的にこだわってきました。離れは建築様式ではなく、非日常を守るための哲学です。

熱海温泉 離れの宿ほのか 渡り廊下

なぜ、幹事は“ほのか”を選ぶのか

――現在の宴会文化をどのように感じていますか?

時代は大きく変わりました。20年以上前までは、団体旅行が当たり前で、上司にお酌をする文化も普通にありました。しかし今は違います。休みの日に会社の人間関係に気を遣うことを敬遠する人も多い傾向です。団体宴会そのものが減っているのは事実でしょう。

さらに、遊び方を知らない人が増えたとも感じています。大人数で来ても、接点が薄くなってしまう。10人でコンパニオンが3人では、どうしても主役が固定され、他の人はただの見物になってしまう。これでは本当の意味で楽しめません。

また、酔い方も変わりました。出来上がった状態で来る人もいますし、節度のない振る舞いをする人も増えました。昔の“粋な遊び”とは違う空気もあります。だからこそ、場を整える側の責任はより大きくなっていると感じています。

――幹事様が抱えやすい不安とは何だと思いますか?

幹事様の一番の不安は、「本当に盛り上がるかどうか」だと思います。

「参加者に満足してもらえるのか」「費用に見合う価値があるのか」「途中で白けないか」「不完全燃焼で終わらないか」など、不安は尽きないと思います。また、費用面も大きいでしょう。宴会は決して安いものではありませんから、「高かったのに楽しくなかった」と言われることが一番怖いと思います。

もう1つは「酔いすぎる人が出ないか」「場が乱れないか」「女性への接し方で問題が起きないか」といった、トラブルへの不安です。幹事は責任を背負う立場ですから、成功させたい気持ちと同時に、不安も大きいでしょう。

そして近年は、「そもそも遊び方が分からない」という不安もあります。「どう盛り上げればいいのか」「どこまで踏み込んでいいのか」という、空気づくりを幹事ひとりに任せるのは酷な時代です。

――ほのかではその不安をどのように解消していますか?

私は「いいから、私に任せなさい」と、よく言います。

お客様のタイプや好みを聞いても、実際にはその通りにならないことも多いでしょう。だったら空間そのものを整え、誰が来ても楽しめる場をつくります。それが私のやり方です。

次に、コンパニオンの質を徹底的に整えます。乱暴な接し方をするお客様には私が出て行くこともあります。場を守る責任は私にあるからです。

そして何より、「不完全燃焼で終わらせない」ことが重要です。盛り上がったところで終わるのが一番よくないからです。幹事様には腹をくくってもらう必要もありますが、その分、最後まで楽しませる自信があります。

帰り際に「楽しかった」「また来るよ」と言われる瞬間があれば、それが幹事様の安心につながります。幹事が評価される宴会にすることが、私たちの役目です。

宴会は、幹事の責任ではなく私の責任なので「安心して任せてほしい」というのが、”ほのか”の姿勢です。

デジタルは入口、本質は体験

離れの宿ほのか 公式Instagram

――“ほのかちゃん”のSNSが話題になったときの率直な感想は?

「有名にはなったけれど、効果はどうなんだろう」というのが率直な感想です。確かに話題になりましたし、フォロワーも増えました。ただし、SNSがそのまま売上に直結しているかというと、そこは冷静に見ています。娘の存在が目立ちすぎてしまい、本来伝えたい宿の世界観がぼやけていないか、という懸念もありました。

一方で、X(旧Twitter)で女の子のプロフィールを紹介する投稿は、実際の指名につながっています。顔を全面に出さなくても、特徴や雰囲気を伝えることで反応があるので、こちらのほうが現実的な集客効果を感じています。

バズることと、継続的にお客様が来てくださることは別物です。話題になるのはありがたいですが、それだけで経営はできません。私は常に「実際に足を運んでくれるかどうか」を基準に考えています。

――デジタル時代の宿づくりについてどう考えていますか?

私は今年で70代です。正直、デジタルは得意ではありません。それでも、LINEやSNS、広告の活用など、必要なことは取り入れてきました。今の時代、デジタルを無視して経営はできません。

とはいえ、デジタルはあくまで“入り口”です。宿の本質は空間と体験にあります。どれだけSNSで映えても、実際に来て満足できなければ意味がありません。新聞や看板、デジタルも含め、集客は全方位で行っています。

ただし、宿づくりそのものは変わりません。昭和の世界観、現実に戻さない空間、80点主義の接客といった軸は維持します。デジタルは時代への適応です。しかし、迎えたお客様を満足させるのは、あくまで人の力と空間の力でしょう。SNSで話題になることよりも、「来てよかった」と言ってもらえることのほうが大事です。

時代は変わっても、宿の芯は変えない、そこが私の考えです。

近くで見てきたから分かる、会長の本質

ここからは、会長を支える”ほのか”の社長とコンパニオンの皆さんにも、お話しを伺いました。

――社長が思う川岸会長のすごいところ、魅力に感じるところはどのような部分でしょうか?

会長とは、もう20年近い付き合いになります。私自身は長くデザインの仕事をしてきましたが、会長のクリエイティブな感性には今でも驚かされます。その感性が、”ほのか”の「世界観」や空間づくりの細部にまで生きていると感じています。

忘れられないのは、私がコロナにかかって部屋から出られなかったときのことです。会長はドアの外まで食事を自ら運んでくれました。私がお礼を伝えると、返ってきたのは「当たり前だ」の一言。格好つけた言葉ではなく、行動で示す人だと改めて思いました。

ほのかの経営を振り返ると、会長はいつも「盛り上げる」以上に「冷めさせない」ことを大事にしてきました。空間も、接客も、スタッフも、“最後まで楽しかった”で終われるように整える。近くで見てきたからこそ、そこに一貫性を感じます。

いつも現場のことを最優先に動いてくれて、ありがとうございます。会長が背中で示してきたことが、”ほのか”の信頼そのものになっていると思います。

私は”ほのか”で長くお世話になっていますが、ここは礼儀作法や所作をきちんと学べる環境だと感じています。

――コンパニオンさんが感じる川岸会長やほのかの魅力を教えてください。

”ほのか”の良さは、設備や空間だけではありません。控え室(支度部屋)が別にあること、宿の中で身支度や動きが完結することなど、現場で働く側にとっても「やりやすい」配慮が多いです。

また会長は、女の子のことを決して置き去りにせず、宿のこともお客様のことも、“女の子の意見や気持ち”を汲んだうえで考えてくれます。必要なときはきちんと注意もしてくれますが、それは場を守るためで、結果として「安心して働ける=安心して遊べる空気」につながっていると思います。

他の施設と比べても、女の子同士やスタッフとの人間関係が整っていると感じます。だからこそ、宴会の空気が崩れにくく、お客様も最後まで気持ちよく過ごせるのだと思います。

ここで経験を積むと、周りへの気配りや立ち居振る舞いなど、自然と身につくことが多いです。私は「ちゃんと学びたい」「安心できる現場で働きたい」と思う子には、ぜひ”ほのか”をおすすめしたいです。

信頼を積み重ねるという経営

――特に印象に残っている宴会のエピソードはありますか?

大きな宴会の盛り上がりそのものよりも、私は“その裏側”の出来事のほうが強く印象に残っています。

例えば、大雪の日のことです。交通が止まり、小田原で足止めされたお客様がいました。そのままではお越しになれない状況でしたが、私は自ら迎えに行きました。

また別の雪の日には、宿の上のほうで遭難しかけたご家族や海外からのお客様を保護し、そのまま泊めたこともあります。商売というより、人として放っておけませんでした。

宴会も同じです。私は宴席に長く留まることはありません。空気が整えばあとは任せるスタンスです。ただし、何かあればすぐに出ていきます。場が乱れそうなとき、女の子が困っているとき、その瞬間に支える。それが私の役目です。

ある団体のお客様は、毎年欠かさず来てくださり、一晩で800万円以上使われます。人数は40人ほど。その規模ももちろんすごいですが、私にとっては「また今年もここを選んでくれた」という事実のほうが重要です。浮気して他の宿に行ったこともありますが、結局戻ってきてくださいます。それは、空間や演出だけでなく、信頼の積み重ねだと思っています。

宴会の派手さよりも、困ったときに頼られること、戻ってきてくれることが、心に残っています。

――「来てよかった」と言われる瞬間は?

駅までお送りするとき、「楽しかったよ」「また来るよ」「ご飯おいしかった」と言われる。その何気ない一言がすべてです。宴会中よりも、帰り際の何気ない一言のほうが本音は出ます。

中には、「高かったけど面白かった」と笑いながら言う方もいます。私はそれを悪いとは思いません。むしろ誇りです。値段の話をしながらも満足している。つまり、体験が価格を超えているということだからです。

さらにうれしいのは、後日また予約が入るときです。説明しなくても戻ってきてくれる。それは、その人の中で価値が確定した証拠です。

私は「空間に入った瞬間から帰る瞬間までが商品です」と、よく言います。料理、女性、演出、照明、空気、そのすべてが一体となって「来てよかった」という実感につながるからです。その一言を聞くために、22年やってきました。それ以上の報酬はありません。

流行ではなく、世界観を貫く

――今後、どんな宿でありたいと考えていますか?

これまで、いろいろな施策を試しました。衣装を変えてみたり、演出を変えてみたり、新しいことも考えました。でも最終的に戻ってくるのは、「昭和へのこだわり」です。

うちの象徴は赤襦袢です。既製品ではなく、すべて特注です。簡単に変えられるものではありませんし、他ではなかなか見られません。だからこそ、徹底していくしかないと思っています。

時代は変わりました。デジタルもありますし、若い世代の価値観も違います。しかし、私がつくっているのは“流行”ではなく“世界観”です。全部見せない、想像させる、チラリズムの美学です。蛍光灯を使わず、時計を置かない。現実に戻さない空間。これを崩したら、ほのかではなくなってしまいます。

また、私は「100点」は目指しません。80点主義です。完璧すぎると面白くありません。少し余白があるからこそ、想像が膨らみます。それが大人の遊びだと思っています。

正直、迷った時期もありました。客足が伸び悩んだこともあります。それでも22年続けてきて、やはり原点に戻るのが一番強いと分かりました。

今後も、”ほのか”は男の竜宮城でありたいです。料金が高いと言われても、「ほのかに行ってきた」と自慢される宿でありたいと思っています。遊ぶために、また仕事を頑張ろうと思ってもらえる場所を目指したいです。時代に合わせる部分は合わせますが、芯は曲げません。それが、今後もほのかが目指す宿の姿です。

「あとは私に任せなさい」

――初めて利用する幹事様へ一言お願いします。

難しく考える必要はありません。まずは、腹をくくってください。宴会は、幹事様が一番緊張します。盛り上がるかどうか、参加者が満足するかどうか、予算は大丈夫かなど、いろいろ心配になるのは当然です。でも、あれこれ細かく計算しすぎると、場は小さくまとまってしまいます。

そのため、私は「いいから、私に任せなさい」と、よく言います。

細かい好みやタイプを事前に並べても、実際はその通りにはいきません。2時間お酒が入れば、空気も人も変わります。大事なのは、空間と流れです。そこは私たちが整えます。

そしてもう1つは、不完全燃焼で終わらせないことです。盛り上がったところで予算が尽きてしまうのは一番もったいない。幹事様が覚悟を持てば、必ず場は成功します。

うちは安い宿ではありません。しかしその分、入り口から帰りまでが商品です。料理も、女性も、空間も、すべて含めての価値です。

「ほのかに行ってきた」と胸を張って言える宴会にする、幹事様が評価される場にする、それが私の役目です。迷われているなら、一度その空間を体験してみてください。あとは私に任せてください。

【熱海で“失敗しない宴会宿”を探している方へ】

宴会コラム
この記事を書いた人
宴会の達人編集部

「宴会の達人」編集部です。旅行業務及びコンパニオン宴会経験豊富なスタッフが執筆を担当しております。初めてのコンパニオン宴会利用や、体験談・コンパニオンインタビューなどをお届けします♪

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